惚れた病に薬なし。

エンタメ大好き女が書き留める備忘録。

私がおばさんになったあの日。

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」

こんばんは、ねこうさです。

過去の記憶があまりなく、忘れっぽい私。そのためと言うわけではないけれど、日記を書いてそれを読み返すことで度々過去の記憶を取り戻しています。

そんな私の数少ない記憶に鮮明に残っているとある一日。

 

それは、私がおばさんになった日

 

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3年前のちょうど今頃の時期。滅多に連絡が来ない姉から「今、電話出来る?」とLINEが来た。私が電話嫌いなことを知って普段はテキストで用件を送ってくるのに、そう送ってくるということは重大事だと察して、すぐに電話をかけた。

真っ先に聞いた言葉は「妊娠した。」だった。

当時、友人や同世代の親族達が妊娠・出産ブームだったので「お前もか」と言う気持ち半分、これ以上感じたことのない嬉しさ半分だった。

 

私はこれまで、結婚したいだとか、子供が欲しいとか思ったことがない。それでも人の祝い事はめでたいと思う気持ちは持っている。それが一緒に育ってきた姉となれば喜びも一入だった。

 

そして、私はずっと叔母さん(伯母さん)になりたかった。

幼少期からフルハウスを見て、ジェシーおいたんと3姉妹の関係に憧れていたからだ。その憧れはフルハウスの続編であるフラーハウスで、大人になったステファニーとDJの3人の息子、そして、キミーの娘・ラモーナとの関係性を見て更に強まっていた。

私自身は伯父・伯母に生まれてから30年間人見知りをしているので、仲が悪いわけではないけれど仲が良いわけではない。まあ、世間的にもそれが普通だろう。でも私は、”親や先生に相談できないことを相談できる大人”がいるのが羨ましかった。もし私にも姪っ子や甥っ子が出来たら、そういう存在になろうと思っていた。

 

その電話以降、会う度に姉のお腹は大きくなっていたが、姪っ子が生まれるという実感はなかった。名前の相談をされても、子供の頃に「子供生まれたらどんな名前付けるー?」と遊びで考えていた時と同じノリだった。

 

"その日"は予定日を1週間を過ぎようとしていた頃、突然訪れた。

その日は祝日だったから目覚ましをセットせずに寝て、起きた時には朝の10時を回っていた。スマホを見たら母から2通のLINEが来ていた。

 

「破水したから病院行ったって!」

「赤ちゃん生まれた!!」

 

寝て起きたら姪っ子が生まれていた。初産だったが超スピード出産だったようだ。

寝ぼけ眼のまま、親に「良かったー」と返信して2度寝しようとした瞬間、電話が鳴った。

親からの電話だった。「今起きたんか!!」というお叱りから入り、「今日会いに行けるのあんただけだから会いに行ってあげて。」と言われた。

せっかくの休みなのに…と、一瞬堕落の悪魔の囁きが聞こえたが、会いに行くことにした。

 

病院に行って姉夫婦、そして、生まれたばかりの姪っ子に会った。

両親と同じ二重の目をした女の子だった。生まれたばかりで他の子達と大差ないはずなのに人一倍可愛く見えた。叔母さん一日目にして叔母バカになった。

 

今ももちろん叔母バカだ。

私はオタクで、色んな界隈に推しがいる。たくさんの生きがいがある。

それでも一番の推しは姪っ子で、一番の生きがいは姪っ子の成長を見届けることだ。

 

 

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